開催決定!第14回「戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭」

 戦後80年、被爆80年の節目を迎える今年。「戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭」では、8月2日~4日に渡り、戦後80年の重みを、8月5日~10日に渡り、開催協力として、被爆80年の重みを深く考える催しを開催いたします。


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第14回「戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭」
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8月2日(土)上映作品「十六歳の戦争」ゲスト:秋吉久美子さん

©︎1969 Matsumoto Production
©︎1969 Matsumoto Production

[監・脚]松本俊夫[脚]山田正弘[撮]押切隆世[音・出]下田逸郎[美]大谷和正[出]秋吉久美子、瑳峨三智子、佐々木孝丸、ケーシー高峰、戸浦六宏、小原秀明、乙黒ますみ、実川天岳  配給:ダゲレオ出版


<作品解説>

ふと訪れた町で、有永甚(じん)が出会った16歳の少女・あずな。あずなに誘われ、彼女の家族にも会った甚は、過去と現在をつなぐ不思議な因縁を知る。舞台の豊川はかつて海軍工廠があり、終戦間近の8月7日に空襲で学徒動員された女学生など2400余の人々が命を落とした場所。

ポエジーあふれる映像の中、秋吉演じる少女の純真さ、危うさ、儚いきらめきが印象的。過去を葬り去らず、思い出すことで魂は生き続けるというメッセージがこめられる鎮魂の一本。

 


<スケジュール>

11:40~13:20 上映「十六歳の戦争」

上映後 10分休憩

13:30~14:20 秋吉久美子さん・立花珠樹さん(聞き手)トークショー(50分)


8月3日(日)上映作品「花物語」ゲスト:高橋惠子さん

©KADOKAWA1989
©KADOKAWA1989

[監]堀川弘通[原]田宮虎彦[脚]小森名津[撮]丸池納[音]小六禮次郎[美]大橋豊一[出]高橋惠子、蟹江敬三、藤原亮、菊地彩美、石橋蓮司、佐々木すみ江、杉山とく子、殿山泰司


<作品解説>

敗色濃厚な戦争末期、食糧難から花畑は野菜や穀物に転用するよう「花栽培禁止令」が出される。花を愛するハマは非国民という周囲からの視線にめげず、ひそかに山中の荒れた土地に植えるが……。種や球根まで焼き尽くす徹底ぶりが怖ろしく、戦争の名のもとに自由を奪われた片隅の人生がどれだけあったかを、戦闘シーンのないこの映画は教えてくれる。妻として母としての優しさと、意志を貫こうとする強さを体現した高橋惠子の演技に胸をうたれる。


<スケジュール>

10:30~12:10 上映「花物語」

上映後 10分休憩

12:20~13:10 高橋惠子さん・八神徳幸さん(聞き手)トークショー(50分)

 


8月4日(月)上映作品「ラストメッセージ”不死身の特攻兵”~佐々木友次伍長~」ゲスト:星野知子さん、上松道夫監督

[監・撮・編]上松道夫[制作補]御手洗志帆

[撮]那須雅人、濱野実、安達真、上松道夫、

御手洗志帆 [音声]阿部裕司、松澤聡

[ナレーション]星野知子、徳重聡


「死ななくてもいいと思います。死ぬまで何度でも行って、爆弾を命中させます」 。

上官の命令が絶対とされた戦時下で「死んで来い」と9回“特攻出撃”を命じられ、9回とも生還した兵士がいた。佐々木友次伍長21歳。陸軍最初の特攻隊「万朶隊」操縦士。二度も敵艦船に「突入」「戦死」と報じられ、「軍神」扱いされたが、奇跡的に生還した。「十死零生」の特攻攻撃から、佐々木伍長はなぜ生還できたのか? 死の半年前、本人が病床で我々のカメラに自らの特攻体験と思いを語った。まさに「遺言(ラストメッセージ)」ともいえるインタビュー映像の全容を公開。雑誌「キネマ旬報」2024年ベストテンの文化映画部門で、奥村賢選考委員より1位に推薦された。


<スケジュール>

10:30~12:10 上映「ラストメッセージ “不死身の特攻兵” 佐々木友次伍長」

上映後 10分休憩

12:20~13:10 星野知子さん・上松道夫監督トークショー(50分)

 


ゲスト・聞き手プロフィール

静岡県生まれ。幼少期を徳島県で過し、高校卒業まで福島県いわき市で育つ。高校三年生の時に映画「旅の重さ」のヒロイン募集のオーディションを受け、それが芸能界に入るきっかけとなる。「さらば夏の光よ」「赤ちょうちん」「バージンブルース」「あにいもうと」など数々の主演作で賞を受賞。本作「十六歳の戦争」は、主演デビュー作品である。


1949年北九州市生まれ。映画評論家。共同通信社客員論説委員。若尾文子さんや香川京子さんを始めとした銀幕スターの映画本や吉永小百合さんとの共著、映画解説本も数多く執筆。本映画祭には初開催の2012年から毎年協力をしている。


北海道生まれ。1970年、関根惠子の名で映画「高校生ブルース」に主演デビュー。その後、「高校生心中 純愛」「おさな妻」、ドラマ「太陽にほえろ!」、大河 「信長 KING OF ZIPANGU」など映画、テレビ、舞台などで活躍。82年、映画監督の高橋伴明氏と結婚。高橋伴明監督の最新作「桐島です」に出演、プロデューサーも務める。


東京都出身。東京宝映テレビを経て、東京俳優生活協同組合所属。NHK「太平記」TBS「この恋あたためますか」、芸術座「櫂」等に出演。ダイナミック通販等、M Cでも活動中。「花物語」で高橋惠子さんの長男・勇一役を演じた。


新潟県長岡市生まれ。1980年NHK朝の連続テレビ小説「なっちゃんの写真館」で主演デビュー。映画「失楽園」で第21回日本アカデミー賞助演女優賞優秀賞受賞。「ミュージックフェア」「ニュースシャトル」などで司会・キャスターなども務めてきた。故郷との縁から「この空の花 長岡花火物語」(大林宣彦監督)へ出演。母親は長岡空襲の体験者。


テレビ朝日で数々の報道番組を制作。「報道ステーション」初代エグゼクティブ・プロデューサー。退職後フリーランスとして「ラストメッセージ」(’21)、「ある家族の肖像~被爆三世代の証言~」(’23)などドキュメンタリーを発表。